購入型クラウドファンディングの活用により、前払いで集めた代金を元手に製品開発が可能になりました。しかし、プロトタイプ開発が安価で容易になった一方で、量産製造は依然として難しく大きなコストを要します。

支援金額が出荷までに必要な費用を十分に満たすケースは僅かで、VCへのアプローチなど追加の資金調達が絶対条件に加わります。製品が市場に出た後、開発費用をリクープ(回収)するだけの販売量に達しなかった時の赤字も想定しなければなりません。

量産費用については検討がつきにくいだけでなく、計画に組み込まれていない項目が多く見受けられるなど、コスト見積りは甘くなりがちです。

開発コスト

人件費

初期のArduinoやRaspberry Piによる原理試作から機能試作、更にデモ用試作へと進めていくタイミングにおいては、様々な専門知識・技術のケイパビリティが求められます。開発するプロダクトの性質にも左右されますが、一般的には以下のスキルセットをもつ人材を採用や業務委託により調達する必要があります。

 

・機械エンジニア
・電気エンジニア
・組み込みエンジニア
・プロダクトデザイナー
・ソフトウェアエンジニア
・ビジネスサイド(マネジメント)

開発費

クラウドファンディングや展示会に出すタイミングでは、製品に近いレベルの外観と動作が実現できていることが望ましいです。そのため、ハイスペックの3Dプリンターや切削(NC)加工による筐体出力や、その内部機構と組み合わさり正しく機能するプロトタイプ基板が必要です。

 

量産製造コスト

筐体成形(金型)
量産時のイニシャルコストとしても最も大きな割合を占めるのが成形用の金型です。
成形知識が不十分な筐体設計だった場合、DFM(量産試作)で開発のやり直しが何度も発生したり、金型部品数を増やさざるを得ず、コストが大きくかさんでしまいます。また、表面処理や加飾をイメージ通りに仕上げるためには別の工程が加わります。

プリント基板(PCB)

BOM(部品)購入

CM Profit Margin

組立て(Assembly) :筐体やプリント基板を合体させるための工場、各工場から組立工場へ

パッケージ

取扱説明書

試験、評価、認証

不良品 :不良品率

物流(ロジスティクス)コスト

 

流通&マーケティングコスト

・関税
・3PL
・輸送
・返品
・返品率
・返品輸送費

 

経営コスト

・カスタマーサポート
・追加開発
・人件費
・新商品/バージョンアップ